今までの道具・装置を手放す。さぁ、どうする?

みなさん、
お久しぶりです!
元気にしていますか?
12994494_1054908994557120_8203264862091017419_n

 

今日はここで、みなさんに私の師匠、彼女の名言を紹介し、それに対するいくつかの質問を出し、そして、その名言について少しお話したいと思います。

 

私は今年の3月アメリカで開かれたクリッカーエクスポ(Clicker Expo)に参加しました。
とても価値のある、大切な、忘れられない、楽しい、勉強になる時間を過ごしました。

 

今年は、馬部門もありました!
レクチャーは犬だけではなく、すばらしい馬のトレーニングのレクチャーがありました。

 

私の師匠である、ペギー・ホーガン、も今まで彼女がしてきたこと、そして今していることについて素晴らしいレクチャーをしてくださいました。
ペギーは、私を馬のクリッカートレーニングの世界に最初に導いてくれ、そして行動変容の科学である行動分析学をより深く学ぶように提案してくれた方です。
疑いもなく、彼女のアドバイスを受け、北テキサス大学に編入しました。
それから、私はこれを学ぶためにアメリカに来たんだ、と思うぐらい行動分析学が好きになりました。
大学の教授が行動と環境の関係を説明するときに使う一つ一つの言葉が好きです。
彼らが、環境を分析して行動を変えていくやり方も好きでとても勉強になります。
行動分析学者の行動の見方・分析のしり方がとてもしっくりきます。

 

ペギーに出会わないと入っていないこの世界。
ペギーには感謝しきれません。
本当にありがとうございます!
13532906_1097538266960859_4087347850867910737_n

 

 

さ、今日のお話に進みましょう!

 

Clicker Expoで、ペギーは“Trailer loading: Load up with fun”(馬運者に乗る:楽しく乗る)というレクチャーをこの言葉で始めました。

 

私はリードロープを手放し、馬が自由に動き回れる環境でトレーニングすると決めました。
さぁ、どうする?
一番知っているプレッシャーを使うやり方を使わないで、どうやったら馬が行動を出せるように
するのか?

 

この言葉を掘り下げる前に、いくつか質問があります。

 

質問:
1. あなたはどんな道具・装置を使ってトレーニングしていますか?
(トレーニングで使っている道具・装置をすべて挙げてみてください)
2. なぜそれらを使いますか?
3. どうやってそれらを使いますか?
4. それらを使うとき、それらがあなたの行動、そして動物たちの行動にどのような効果・影響があると思いますか?
5. ペギーのこの言葉にはどういう意味が含まれていると思いますか?
6. この言葉は何かから何かへの移り変わるときの質問ですか?
     ハイと答えた方、どうしてそう思いましたか?何から何への移り変わりだと思いますか?
     イイエと答えた方、どうしてそう思いましたか?
7. この言葉は、トレーニングで動物や学習者に道具・装置を使う前に自分に問いかけるいい質問だと思いますか?
     ハイと答えた方、どうしていい質問だと思いましたか?
     イイエと答えた方、どうしてそう思いましたか?
8. リードロープを必要としない、他のトレーニング方法があると思いますか?
9. 今あなたが使っているトレーニング方法や道具・装置ではない他のトレーニング方法があるかもしれないと思ったことはありますか?

 

よくできました!おつかれさまでした!!!

質問を読んで、それらに答えていただき、ありがとうございました!

答えた行動を強化するため、クッキーまたは好きなもの・ことをしてください!

13466428_1097773386937347_1844332450657620768_n


 

ペギーからこの言葉を聞いたとき、いろいろ考えるようになりました。

 

動物・人とトレーニングするとき、どんな道具・装置を使うか、なぜそれらを使うか、どうやってそれらを使うか、それらが動物たちの行動にどんな効果・影響があるのか、これらを考えることは、とっても大切だなと思います。

 

ペギー・ホーガンの経歴:
昔、クリッカートレーニング・正の強化のトレーニングをする前、彼女は負の強化のトレーニング、ナチュラルホースマンシップ、を使い馬たちとトレーニングしていました。
ナチュラルホースマンシップとは、簡単に言うと、プレッシャー・リリースのテクニックです。トレーナーが馬にプレッシャーをかけて、トレーナーが望む行動を誘発します。もし馬が望ましい行動をとると、その直後プレッシャーをリリースする・解放します。このプレッシャーからの解放が行動を強化します。なので、プレッシャーを解放する行動は将来同じような環境・状況で起こるようになります。
行動分析学では、これを負の強化と言います。
このとき、ペギーは無口、リードロープ、鞭などを使い馬たちとトレーニングしていました。

 

彼女が正の強化をトレーニングに取り入れ始めると、今まで使っていたトレーニング道具・装置を手放しました。

 

彼女が言ったこの言葉は、負の強化から正の強化への移り変わりのときの言葉だなぁと思いました。

 

今まで使ってきたトレーニングの道具・装置を手放し、彼女は他の方法でトレーニングしました。
シェーピング(Shaping)と言われるテクニック・アプローチです。

 

今までのトレーニング道具・装置を手放す代わりに、クリッカートリーツをトレーニング道具として使いました。
(クリッカーとは、 “カチッ”となり具体的な行動をマークできる装置です。この“カチッ”という音と食べ物を対提示することで、クリッカーは第二次強化子となります。トリーツはクリッカーが鳴った後、動物に届けられます。第一次強化子と言われます。)

 

 

ペギーは、クリッカーとトリーツという新しい道具とシェーピングという方法で、馬が自由に動き回れる環境でトレーニングしはじめました。
馬たちは行動後に何か好きなものを得られる、そんな行動を馬たちが自発的に出せるような環境でトレーニングをしはじめ、それ以来シェーピングというアプローチでトレーニングをしてきました。

 

“シェーピングを使うと、行動を誘発するスキルと行動にキューをつけるスキル、どっちも求められ、チャレンジだね!!”と彼女は言います。

チャレンジだけど、彼女はシェーピングが大好きで、クリッカートレーニングを通して馬たちの可能性を見出しつづけています。

今までの道具・装置とプレッシャーを使い望んでいる行動を誘発するのではなく、行動をトレーニングするときはできるだけ馬たちに直に触れる道具を最小限にして、環境をアレンジし、動物たちが望んでいる行動を選択できるような環境の中でトレーニングしています。

 

さぁ、
シェーピング。
ペギーが今まで使っていたトレーニング道具・装置を手放し、新たに彼女のトレーニングに迎え入れたトレーニング方法です。

 


 

ペギーに興味を持ち、彼女の今までのトレーニングをもっと知りたい人や彼女から学びたいと思った人、リンクのページに彼女のウェブサイトとウェブストアのリンクがあります。
彼女のオンラインクラスをジャクソンと取ったことがあったんですが、とっても勉強になりました。
大学で行動分析学を教科書で学んでいるんですが、それらの知識を実際にトレーニングの時に技術に変えて応用することが難しいときがあります。彼女のクラスを取ることで、大学で学んでいることとつながり、技術も磨くことができます。

 


 

最後に…

 

 

今あなたが動物たち・学習者とのトレーニングに用意している道具・装置をもう一回見てみましょう。

 

それらは必要ですか?
望んでいる行動をトレーニングするのに、今使っている道具ではない他の道具・方法はありませんか?

 

 

これらは動物たちに道具を付けてトレーニングする前に考えるいい質問だと思います。

 

読んでくださって、ありがとうございます。
楽しんで読んでもらえたら嬉しいです。

 

私は、ジャクソンの生活向上という目標と、それを達成できるようなトレーニングのスキルアップ、それらが形になる方法・テクニック・道具を探し続けていきたいです。

 

IMG_4570
あなたはどうですか?

提案:常により良いトレーニングを目指しませんか?

みなさん、こんにちは!

IMG_7573

先日、仲のよい友人、みきさんと話していました。

みきさんは、行動分析と正の強化のトレーニングを愛し、動物たちの生活の向上につながることを常に考え、実行されている尊敬する友人です。

私たちは、行動と環境の関係、随伴性、環境によって変容する行動、環境が行動にもたらす影響を勉強する行動分析が大好きです。

みきさんは、科学である行動分析、行動と環境の関係、正の強化のトレーニングの倫理など深いところまで学べるセミナーを日本で開かれています。正の強化を使った動物たちとの触れ合いやトレーニングを提案しています。

何をどのようにトレーニングするのか、トレーニングの裏側にある哲学や倫理、トレーニングのアイディア、プロのトレーナーたちや行動分析学者たちの名言、クリッカートレーニングについて、いろんなことをみきさんと共有しあえ、共感できることに、いつもとても幸せを感んじています。

——

私たちは話していると、ぽっとアイディアが浮かび、それらを共有し、理解や知識を深めています。

先日もとても濃い話になりました。

みきさんが、こう言いました。

私たちは完璧ではない。

でも、より良いものを探し続けることはできる。

そうです!そうです!!!まさに、そうです!

考えさせられますね。

みきさんのこと言葉で、以下のことを思いました。

——

トレーニングのやり方・アプローチ・プランが正しいのか正しくないのか、を聞くのを止め、
今ある環境、状況、刺激の中で、より良いトレーニングを探し続ける行動を増やす。

上記のことを、2つのトレーニングの例でもっと深く探ってみましょう。

 例1:

あるトレーナーが、環境Aと刺激A下で行動Aをトレーニングしてるとして、この状況では、手順・やり方Aで効果的に行動Aトレーニングできたとしましょう。

このトレーナーは、手順・やり方A が正しいトレーニング手順・やり方だという結論を出す傾向があります。もしかしたら、このトレーナーは、環境B-Zと刺激B-Z下で、行動B-Zをトレーニングするとき、手順・やり方Aを使い続けるかもしれません。

このトレーナーが手順・やり方A を使う行動は、他のトレーニングセッション、他の行動、他の時間、他の場所、他の刺激、他の状況、違う動物たちにまで及ぶかもしれません。

なぜなら、手順・やり方Aで行動Aをとても効果的にトレーニングできたからです。

… そうかな?

手順・やり方Aが常に正しいという結論を出してもいい?

手順・やり方Aで行動Bを環境Bでトレーニングしていい?

例2:

あるトレーナーが、環境Aと刺激Aで行動Aをトレーニングしてるとして、この状況では、手順・やり方Aで効果的に行動Aトレーニングできたとします。

このトレーナーは、環境Bと刺激Bで次は行動Bをトレーニングしてます、この状況では、手順・やり方Bで効果的に行動B トレーニングできたとします。

そして、このトレーナーは、環境Nと刺激N で行動Nをトレーニングして、この状況では、手順・やり方Nで効果的に行動Nトレーニングできたとします。

ここで分かるのは、このトレーナーはその時トレーニングしている行動、環境、刺激によって、手順・やり方を変えています。

もしかしたら、このトレーナーは環境B-Z、刺激B-Z、行動B-Zによって、より良い手順・やり方を探し続けるかもしてません。

このトレーナーが、常により良い手順・やり方を探し続ける行動は、他のトレーニングセッション、他の行動、他の時間、他の場所、他の刺激、他の状況、違う動物たちに及ぶかもしれません。
——

例1のように、
手順・やり方A を常に使う行動しかしないと、あなたのトレーニングスキルは上達しません。

例2のように、
常により良い手順・やり方を探し続ける行動をしていると、あなたのトレーニングスキルは上達します。学習者である動物が簡単に理解し、行動を起こせるように簡単で、常に成功できる新しいトレーニングステップ・プランを追求するからです。

常により良いやり方と探すとは:
これらを観察し理解すること(#1~#7)
#1. 個々の行動レパートリーの
#2. 個々の強化の歴史の(詳細は以下)
#3. 個々の現在のスキルの
#4. 個々の環境に対する反応の(環境にはトレーナーのあなた、場所、時間、動機付け操作、刺激が含まれます)
#5. 個々の(トレーニングで使う)刺激やものに対する過去の歴史
#6. 現在のトレーニングステップに対する個々の反応
#7. 現在のトレーニングステップを簡単に学習するための必修のスキル
+
トレーニングしているときに動物たちからもらう行動というフィードバック(#4, 6, 7)に基づいて、
トレーニングステップやプランを工夫したり、変えたりする

——

上記にある”強化の歴史”について少し話したいと思います。

IMG_7251

強化の歴史に含まれるもの。

あなたと動物たちの今までの関係の歴史(あなたがトレーニングや触れ合っているときに正の強化子を提示し・与えている、など)、過去に強化された行動、正の強化が起こった環境(時間、場所、取り巻く環境)、正の強化と関連付けられた刺激・もの。

 
強化の歴史に含まれないもの。
あなたと動物たちの今までの関係の歴史(あなたがトレーニングや触れ合っているときに嫌悪刺激や罰子を提示し・与えている、など)、過去に嫌悪刺激や罰子を生じた行動、嫌悪刺激や罰子が起こった環境(時間、場所、取り巻く環境)、嫌悪刺激や罰子と関連付けられた刺激・もの。

簡単に言えば、強化の歴史は正の強化を生じた・関連付けられた歴史のことです。

あなたとあなたの動物の間に良い強化の歴史があると、動物はあなたと共に時間を過ごしたり、あなたからいろいろ学びたく、トレーニングしたい、となります。

良い行動の強化の歴史があると、強化が起こった似た環境・状況下で強化された行動は頻繁に起こります。般化のトレーニングをすると、行動は違う時間、場所、そして誘惑の中でも起こります。

良い環境・刺激・ものの強化の歴史があると、動物はその環境下でパニック・不安・困惑・ビクビクせず、安心して楽しく学習できます。

したがって、すべてのもの・ことにおいて、良い強化の歴史を作ることはとても大切です。
今、これを読み終えたあなた、動物たちと簡単なトレーニングをして、今から未来のために強化の歴史を作りましょう。明日、一ヶ月後、1年後には、それはそれは強い強化の歴史になっています!

——

例1、2に戻りましょう。例1、2を比較してもらうと、全く違う結果になることはお分かりだと思います。
すぐ出る結果と未来の結果、どちらとも違う結果になります。

ここで少し時間を挟み、自問してみてください。

あなたはどちらのトレーナーに当てはまりますか?
どの例のトレーニングをしていますか?

——

今まで正しいと思って使っていた手順・やり方を使わなくすることは、時には難しいことです。
しかし、新しい変化、新しい手順・やり方をトレーニングに迎え入れ、取り入れることは極めて大事だと思います。

もしかしたら、動物は新しい手順・やり方で学ぶのが楽しいかもしれない。
もしかしたら、新しい手順・やり方で、あなたは簡単にそして上手く望んでいる行動を教えることができるかもしれない。
もしかしたら、新しい手順・やり方で、動物と上手くコミュニケーションでき、新しい発見があり、その発見であなたのトレーニングが上達するかもしれない。
もっと大事なことに、新しい手順・やり方でトレーニングすると時間がかかるかもしれないが、動物たちの生活の質の向上につながるかもしれない。

私は、行動Aをトレーニングするのにどれだけかかるか、ということは気にしない。
私は、動物が行動Aを楽しく学んでいるか、行動Aのトレーニングが好きかどうかを気にしている。
行動Aのトレーニングを通して、その動物が安全で、楽しく暮らせるか、行動Aが私とのコミュニケーションに役に立ち、将来相互のコミュニケーションが上手くできるようになるかということを気にしている。

 

——

すべてのトレーニングは、違います。
すべての動物の学習の仕方は、違います。
すべての行動には、学習し習得する過程が違います。
すべての環境は、動物たちにとって違います。
すべての刺激は、動物たちにとって違います。

正しいか、間違っているか、を問いそして答えることを一回忘れてみませんか?

現在の環境と行動に目を向け、動物たちからの行動というフィードバックをもとに、何がより良いトレーニングか、を常に分析してみませんか?
動物たちが私たちへくれる行動という貴重な情報をもとに、考え、プランし、トレーニングしてみませんか?

どうか、彼らが私たちにくれる行動を見落とし、無視しないでください。
彼らのすべての行動は私たちへの贈り物です。それらは、私たちのトレーニングスキル、観察スキルが上達するチャンスです。

一つのトレーニングの手順・やり方に落ち着くのはやめませんか?

動物たちがくれる行動のフィードバックをもとにした変化を迎えませんか?
トレーニングでのあらゆる判断をもっと動物たちに頼り、聞いてみませんか?

IMG_4885
IMG_3453

——

これもまた先日のこと。友達と熱く語っているときに、友達がぽろっと出した言葉。

“ある人が新しい、違った手順・やり方をあなたに提案したからといって、あなたが今までしてきたことが間違っているということじゃない。提案した人は、ただあなたのトレーニングがもっといいものになるように、チャンスを与えてくれているだけなのかもしれない。”

最高ですね。染みました。

次の日、友人がジャクソンのところに来てくれました。そして、現在しているトレーニングを見てもらい、新しい手順・やり方を提案してくれました。
友人のアドバイスをもとにやってみると、私がやっていたことよりもジャクソンに簡単にそして明確にトレーニングステップを伝えることができました。

私は、新たにもっと良い手順・やり方を見つけるまで、友人が言ってくれたことでトレーニングしていきます。

 ——
大学の行動分析学の授業で出てきた名言を二つほど紹介させてもらいます。

めっちゃいい名言です。染みました。

原文、そして翻訳という順で書きます。
あくまでも私の翻訳なので、まぁ、こんな感じやねんなぁ〜、ぐらいでお願いします。

 

Keep the company of those who seek the truth,
and run form those who has found it.

by Vaclav Havel

翻訳:
真実を探し続ける相手と付き合い、真実を見つけた人にはお別れを。
〜ヴァーツラフ・ハヴェルより

Regard no practice as immutable.
Change and be ready to change again.
Accept no eternal verity.
Experiment.

by B. F. Skinner

翻訳:
不変なことはないと見なせ。
変化し、またいつでも変化できるように心構えを。
永遠の真理を受け入れるな。
実験をしよ。
〜バラス・フレデリック・スキナーより

——

ここまで読んでくださった読者のみなさま、

ありがとうございます。

最後に、簡単な質問で終わりたいともいます。
はい、もしくは、いいえ、で答えてください。

あなたの先生はだれですか?

A. それは行動Aを手順・やり方Aで上手くトレーニングできた過去の自分ですか?

B. それはあなたの目の前で行動している動物たちですか?

A.には、いいえ、B.には、はい!!!!
という答えであってほしいと思います。

楽しく変化を迎え、常により良いトレーニングを探し続けませんか?

蹄のケア:バンデージを巻く

こんにちは、みなさん!

2016年の最初のブログです。

今年も明けて一ヶ月経ちましたね、みなさんどうお過ごしですか?

 

ここでは、今ジャクソンとしていることをみなさんに共有したいと思います。

——

2015年の年末、ジャクソンが爪を踏み、その爪が右前足の蹄に刺さりました。蹄叉のすぐ横に刺さったみたいです。

冬休みも始まり、家族と友達に会いに日本に帰ってきたすぐ後に友達からこういう報告がありました。

動画を送ってもらい、あまりにもひどくびっこを引き歩いていたので、ずごく心配し、友達に頼み、獣医さんに診てもらいました。獣医さんに蹄を診てもらうと、蹄の中に膿瘍ができていることが分かり、それがびっこの原因だということになりました。

獣医さんは、蹄に穴を開け、膿瘍をできるだけ取ってくれました。

——

テキサスに帰ってきて、ジャクソンに会いに行くと、まだびっこを引いて歩いてました。思った以上に治りが遅いので、もう一回獣医さんに診てもらいました。もう一つ膿瘍ができているかもしれないとのこと。獣医さんは、2日に一回エプソム塩を蹄の中に入れて、バンデージをしっかりして、蹄の中が常に乾燥しててきれいな状態を保つようにしましょう、とアドバイスをくれました。

これは、自由な環境でトレーニングができる機会っ!

以前、ジャクソンと前足の足上げトレーニングをしていました。私が蹄をきれいにしたり、裏彫りしている間いいバランスを保ちながら一本の足を上げて維持する継続時間、そして足上げのキューのトレーニングをジャクソンとしていました。

今は、肘を人差し指と中指で二回軽くタップするという触覚のキューが足上げのキューとしてあります。

IMG_2635.jpeg

 

今まで、蹄をきれいにしたり、裏彫りをするときは、自由な環境でしていました。

ここでの自由な環境ていうのは、他の馬たちが参加してこないように、ドアを閉めて室内の空間の中で、無口やリードロープをジャクソンにつけないでトレーニングをする環境のことです。ジャクソンは、自由に動くことができます。この環境下では、バランスを崩したときや、私がしていることが不愉快で、気持ち悪かったりしたときには、なるべく自由に動けます。

もしこの自由な環境で蹄のケアをすると、ジャクソンはどういう反応をするか?

蹄のケアの間、足を上げたままで、いろんな刺激があります。そういう環境・刺激下で、ジャクソンの今のスキル、そしてリラックスを保つことができるか、見当もつきませんでした。

でも、今のジャクソンを知るためにも、ゆっくりやってみようと思いました。

——

これが蹄のケアの流れの動画です。

——

ジャクソンのすべての反応・行動に驚きました。

蹄のケアは全て30分ほどかかりました。その間、ジャクソンは、私のキューに反応し+前足を上げ+私がバンデージで包んでいる間いいバランスで足上げを維持できてました。

一回だけ、ジャクソンは少しバランスを崩しました。でも、食べ物をある位置で出すことによって、3本の足を特定の位置に持っていけ、ジャクソンのバランスを立て直すことができ、引き続きケアができました。

ここで、今までしてきたことは今こういう形で役に立ち、有意義なことなんだなぁ、としみじみ実感しています。過去のトレーニングは、今やっていることが成功するようにへ導いてくれます。

過去のトレーニング=強化の歴史で、嫌悪な経験となりうることを、ストレスを少なくさせ、嫌悪レベルも低くできます。もちろん、やっているその時、私たちが動物たちにしていることを客観的に観察し、動物たちが何をどんなふうに反応しているかも観察する必要があります。彼らの反応をものに、私たちは環境、クライテリア(基準)そして私たちの行動を工夫していきます。いつでも、どこでも、なににたいしても。

 

このジャクソンの蹄の怪我で、私はハズバンダリーのトレーニング・行動にとても興味を持ちました。なぜなら、こういうトレーニングを日常的にしていると、未来に起こりうる怪我のケアや医療過程でのストレス・困惑を軽減することができる。もっといいことには、そういう過程を、強化を得れチャンスに変えることができる。

——

注:ハズバンダリートレーニングとは、動物たちの体のメンテナンスやケア、人が動物たちにする日々のことに対し、動物たちが積極的にその過程に参加し協力してくれる行動のトレーニングを指します。

ハズバンダリーが起こる環境の例では、医療過程(注射、虫下し、バンデージを巻く、など)、体のメンテナンス(爪切り、裏彫り、グルーミング、トリミング、歯磨き)、AからBへの場所移動、ゲート周辺、ステーショニング、クレート、トレーラーなど、あげるともっとあります。

これらは、日々起こることで、これらをスムーズにできるように、日々動物たちとそのときに必要な行動を正の強化を使いトレーニングし、そういう場合でも動物たちが積極的に参加し協力してくれることはとても大事なことだと思います。動物たちと喧嘩せず、そして、私たちの安全面にもハズバンダリートレーニングや行動は大切になってきます。

ハズバンダリートレーニングは動物たちが人と暮らすことにあたってとても大事なトレーニングであり、動物たちと暮らす私たちができることです。

——

ハズバンダリートレーニングは、ジャクソンの生活の質の向上につながります。

ジャクソンの生活の質の向上につながるならば、私はハズバンダリートレーニングをもっと深く知り、学び、トレーニングしたいと思います!

 

馬と人の。

よりよい生活へ。

私の軸になっている目標です。

 

IMG_3051.jpeg

 

あなたはどんなハズバンダリー行動をトレーニングしますか?

——

最後に、

ジャクソンのぶひぶひ動画。

これは休憩中です。

私はトリーツを車にとり行き、ジャクソンにはバケツにトリーツをあげました。それを食べ終わったみたいですね。ぶひぶひ言い始めました。

ジャクソンのぶひぶひと鳴く行動を実際に測ったことはないが、この行動が徐々に増えてきていると感じるこの頃。

低くて、太い声、いいですね〜。

強化します!

 

——

ここまで動画に文章、見て読んでくださりありがとうございます。

 

引き続き、望ましい行動に目をやり、そのまま強化しましょう〜!

 

 

 

無口を好きになろうトレーニング

こんにちは!

最初のブログになります。楽しんでいってください!

IMG_0014

——

去年時間をかけてしたトレーニングは、無口のトレーニングです。

ある馬たちにとって、無口は苦痛を感じる、嫌悪刺激でしかないときがあります。
馬たちにとって、嫌いなものです。

*無口(無口頭絡)とは
馬の顔につける装置で、一般的に、それにリードをつけて誘導や繋留をすることができます。

無口への嫌悪や恐怖には、さまざまな原因があると思います。たとえば、無口をつけられるという経験、無口をつけられるときの音や動き、鼻や頭上で感じる無口の肌触り、など。

ジャクソンは、無口が嫌悪刺激だと反応する馬でした。私が無口を手に持ちジャクソンに近づくとすぐ逃げて行きました。

無口のトレーニングは人と暮らす馬たちにとって必要なことです。なので、私は正の強化Positive Reinforcementを使った学習を提供したいと思ってました。

無口をつけることは恐怖でも嫌悪でもないよ、無口をつける行動は望ましい環境へ変えられる機能があるんだよ、無口をつけることはジャクソンが好きなことを出現させられるんだよ、と教えていきます。

系統的に嫌悪刺激とトリーツを対提示し無口への恐怖をなくしていき、正の強化を使った建設的アプローチで無口関わる行動を強化することによって、行動の形そして機能を変えていきます。言い換えると、ジャクソンにとって無口は好きな刺激の中の一つだということを学習できるようにします。

——

もっと詳しく掘り下げていく前に、トレーニングの動画を見ていただきましょう。

この動画は、すべてのトレーニングステップの動画を集め、トレーニングした順序に動画とその説明が入ったものになります。

シンプルではありますが、クリッカートレーニングとはなにか、正の強化とはなにか、トレーニングで使ったものは?などの説明をトレーニング動画が始まる前に入れております。

目で文を読む前に、実際にどういうことをしたのか目で見ていただいてから続きを読んでもらうと、より理解できると思います。

以下は、動画の説明に書かなかった各ステップのメモです。

——

トレーニングステップ

(注:以下に出てくる”馬”はジャクソンを指します。)

トレーニングを始めた時に馬ができることからトレーニングを始めました。

なので、第一のステップは、無口を地面に起き、馬に近づいてもらうことから始めました。馬が無口へより近づく行動を強化しました。小さい行動でもいい、少しでも近づくと強化しました。

面白いことに、無口を地面に置いた状況と、私が無口を手に持った状況とでは全く違う行動を見せてくれました。無口を地面に置いたら、馬は無口に簡単に近づくことができました。

馬がスムーズにためらいなく地面にある無口に近づくことができると、無口へ頭を下げる行動を強化しました。

ここの第一ステップで、馬が無口と関わる行動(無口まで歩き頭を下げる)に機能をつけることができました。その機能というのは、馬が無口と関わる行動をとると、報酬が出るということです。

馬が無口まで歩き頭を下げる→報酬(クリック・トリーツ)

第二のステップは、私が無口へ手を伸ばし、無口を掴み、馬の鼻・首の下まで持ってくる間、馬が逃げることなくその場に立っていることを強化しました。

この時点で、私は馬が無口と関わる行動(無口まで歩き頭を下げる)を私が無口へ手を伸ばすことへの馬からの合図として使いました。

言い換えると、馬と関わると、私は無口へ手を伸ばし、馬の鼻・首下まで持ってくる。

私が無口を地面に置く→馬が無口と関わる→私は無口へ手を伸ばす

馬が無口を関わらないと、何もしなく、馬が自ら関わるまで待ちます。

私が無口を地面に置く→馬が無口と関わらない→私は何もせずに待つ→馬が無口と関わる→私は無口へ手を伸ばす

馬はほとんど無口と関わってくれました。

第一と第二のステップはこれからのトレーニングにとても大事な働きがありました。これらのトレーニング期間で、馬が以前嫌悪刺激だった無口とある形で自ら関わることを学習したからです。馬が自らに無口に関わることで馬が望む環境変化(クリック・トリート)につながる。馬自身の行動で好きな環境変化のコントロールができる。これは嫌悪刺激からそうでない刺激へと学習するのにとても大切なステップだと思います。

第三のステップは、馬の鼻下で無口を開き、馬が無口に鼻を入れる行動を強化しました。

馬が開いた無口の方に顔を持っていくことから強化を始め、徐々に馬は鼻先を無口に近づけました。鼻先が無口に入り、最終的には鼻全体を無口に入れることができました。

最初の頃は、鼻を一秒しか入れれなかったのでそれから強化し、徐々に無口に鼻を入れている時間を長くしていきました。

このステップには時間をかけました。嫌悪刺激だった無口へ、直接鼻を入れる行動だからです。

ここまでくると、第二ステップで使っていた馬からの合図(無口へ歩き頭を下げるという行動)で私が無口へ手を伸ばすことの必要はなくなりました。私が手に無口を持っていると、馬はこっちへ来て、トレーニングしよ♪とトレーニングモードだったので、このステップでは、私が無口を手に持ち馬がこっちに来る行動、もしくは、逃げずにトレーニングに参加し続けている状態を合図にトレーニングを始めたり、続けたりしてました。

私が無口を手に持つ→馬がこっちに来る→無口を馬の鼻下に持ってくる

馬がトレーニングに参加し続ける→トレーニングを続ける

第四のステップは、頭上を通り留め金までくる革ひもに敏感に反応しないようにトレーニングしました。

まず、馬の鼻下で無口を開き、馬が鼻を入れると、徐々に革ひもを近づけていきます。一回で近づけるということではなく、徐々に何回かに分けてより肌へ動かしていきます。

このステップでは、前のステップで強化した行動(無口に鼻を入れる)を合図に革ひもを近づけ、頭上へ持っていきました。この無口に鼻を入れる行動は、”無口をつける準備ができたよ”という合図になるように以下の順番をこれからも守ります。

馬が鼻を無口に入れる→革ひもを肌に近づけ頭上まで持ってくる

第五のステップは、無口の留め金の音や動きに敏感に反応しないように、これらの刺激とトリーツを組み合わせて対提示しました。

無口の留め金の音を出すとき、馬が逃げないぐらい離れたところから始めました。留め金の音や動きとトリーツを対提示することで、徐々に音と動きは恐怖や嫌悪ではなく、そこまで悪くない刺激だなと学習をします。ここで重要なのは、一変に通常出るであろうや音動きを馬の耳の近くで提示するのではなく、馬が落ち着いている状態を保ち、常に観察しながら、刺激の程度を調整していきます。馬から離れ、小さい音と小さい動きから始め、徐々に馬との距離を縮め、刺激を少しずつ大きくし、最終的には、通常無口をつけるときに出るぐらいの音と動きを馬の耳の近く鳴らし、鳴らした後には、トリーツをあげてました。

第六のステップは、革ひもを留め金まで持ってくることをトレーニングしました。

無口をつけるとき、留め金を留め終えるまで、馬に少し待ってもらわないといけません。なので、このステップでは、革ひもを留め金まで持ってきることが大丈夫になった後は、革ひもが留め金まで来た状態(無口に馬の顔がすっぽり入っている状態)を維持できるように、徐々に維持の時間を長くし、強化しました。

第七のステップは、留め金を留めました。

前のステップで、留め金の音と動きそして、無口に馬の顔が入っている状態を維持することを強化してきたので、このステップはとてもスムーズに進みました。

無口のトレーニングは、ここでゴールです。万歳!ジャクソン、よくできました!!!

——

メンテナンス

無口=好きな刺激を維持するために、馬が無口をつけた後、馬にとって望ましい環境変化・結果がくるようにしています。

言い換えると、無口をつけると、馬にとって好きなこと・望ましいことが始まります。

たとえば、

無口をつける→トレーニングが始まる

無口をつける→おいしい草のある放牧地にでの放牧(毎日アクセスできないおいしい草が生えている放牧地)

これは今でも続けています。

トレーニングが終わったからといって、強化を止めてしまうと、行動はトレーニング後と同じ強度・回数で出現することもなくなります。行動を維持するには、維持できるぐらいの強化は必要になってきます。

——

これら全てのトレーニングステップはジャクソン用に考え実践したものです。

馬によって無口への最初の反応は違います。学習の仕方も違います。

全てのトレーニングはあなたがトレーニングしている馬・動物を中心に考え、プランを立て、彼らの反応を見ながら築いていくものです。

ここでは、ジャクソン用に作りそして、成功した無口のトレーニングプランを書きました。

——

トレーニングしているとき常に自分に言い聞かせていたことがあります。それは、嫌悪刺激であった無口から馬がいつでも逃げられるようにトレーニングや環境を整えること。以前は嫌悪刺激であったため、馬が無口をつけられることがまだ嫌なのか、まだためらいがあるのか、本当のところは分からないので、常にトレーニングや無口から逃げられるようにすることは大事だと思います。

馬がトレーニングから逃げるということは、馬からトレーナーへの貴重な情報です。そういうときは、馬がトレー二ングに自ら再び参加できるステップまで下げて、トレーニングを再開します。

常に、トレーニングに参加するか、しないかの選択は馬に託していました。

馬のボディーランゲージを私ができるかぎり観察しながらトレーニングしました。もし馬がトレーニングしているステップや無口に困惑していると、困惑しないステップまで戻り、やり直しました。

トレーニングの主人公は動物です。トレーナーは動物が快適に楽しく安全に学習できる環境とトレーニングのステップを整えて提供してあげることが大事だと思います。

幸運にも、馬は逃げることなく、すべてのトレーニングセッションに参加してくれました。

トレーニングの目的は学習の過程を楽しむこと。早く目的行動・結果を出すことではないです。

トレーニングは、馬とともにトレーニングを共有し、私が望む方へ馬が新しいことを学び、進歩していくこと、この過程を楽しむことに意義があります。

——

数ヶ月に及ぶ無口のトレーニングでたくさん学びました。トレーニングのスキルを試され、そしてトレーニング、観察、メカニカルスキルを上達させてもらえる機会がたくさんありました。ジャクソンは常に参加してくれて、”私は困惑している” 、”むずかしい”と的確に情報をくれて、スキルの上達に貢献してくれた第一の先生です。とても感謝しています。

恩師やトレーナーの友達には、嫌悪や恐怖と反応する物を含むトレーニングの始め方、ジャクソンがその時できることと今までの無口との関わりの歴史を考慮して立てるトレーニングプランの作り方、spそて私が望む行動を引き出してくれる環境のアレンジの仕方、クリックのタイミングなどを適作にアドバイスをくださり、教わりました。ありがとうございました。

——

ドッグトレーナーである友人が”無口を好きになろうトレーニング”の動画を彼女のブログで紹介してくれました。彼女が書いてくれた動画の説明に、私が伝えたい核心が明確に綴られています。こんなふうに動画を紹介をしてくれて、とても嬉しいです。最高の強化子でした。

是非読んでみてください。

無口(ハルター/ホルター)を馬にとって好ましいものに変える(動画紹介)

——

ここまで読んでくださったみなさま、ありがとうございます。

最後に、

嫌悪刺激を好きな刺激に変える正の強化のトレーニングで、

強化の歴史を再建し、

馬が好きなこと、できることを増やしましょう♪